「「桶風呂入浴体験実施しました!」」
五環エコツアー 2007年09月04日(火)00:29
9月1日能登川博物館にて今はもう幻になりつつある滋賀県の「桶風呂」の入浴ができる体験を行いました!
ご協力いただいた皆様本当にありがとうございました!
当日は桶風呂研究者老文子さんの講演、桶風呂経験者の村田さん、桶職人さんの有馬殿さん実演を盛り込み、地元のおじいちゃん、お風呂マニアの方、若い桶職人の方、研究者の方、どこからか情報を聞きつけた本当に様々な方々がご参加いただけました◎
これから桶風呂プロジェクトは桶風呂製作、製作映像の撮影、さらには桶風呂キャラバンなるものを行っていきます。
乞うご期待!
◆桶風呂とは
滋賀では昭和40年代頃まで使われていました。少量の湯を沸かし、桶に笠や蓋をして蒸気で風呂桶内を温める、半蒸半湯浴の風呂です。水や燃料を節約し肥料生産もできる「環境にやさしい」お風呂であるとともに、他の地域では見られないカプセルのような非常に珍しい形状をしています。しかし、現存している桶風呂はごく少数で、昭和30年代から作られることもなくなってしまいました。(調査で確認できた範囲で)現在、桶風呂を作ることの出来る桶職人はわずか5人。あと10年もすればこの文化は消滅してしまうことは必至です。この風前の灯火の桶風呂文化が完全になくなってしまう前に、この文化から現在の生活に対してなにかメッセージを残すことが出来るのではないかという思いから五環生活は桶風呂プロジェクトに着手しました。
◆桶風呂プロジェクトコンセプト
当プロジェクトでは、滋賀県の桶風呂を作ることのできる4人の桶職人のうち有馬殿為次氏(81歳)のご協力をいただいて、【桶風呂の製作】と同時に、【桶風呂の製作過程と若手桶職人への伝承のコーディネート・記録】を行い、【記録映像の上映会・体験及びPR活動】、【桶風呂のエコシステム再現及び利用】により、桶風呂文化の伝承と普及に取り組みます。そして桶風呂は、環境にやさしいお風呂です。少ない湯で風呂桶内を温め、燃料や水の節約をし、残り湯を小便と混ぜて肥料にします。燃料や水を節約し、川を汚さずに生活に必要な肥料を生産するという、環境にやさしい循環型のシステムを省スペースの空間の中に実現させていました。このような特徴も考慮に入れ、単なる普及活動に留まらず、【記録映像の上映会・体験及びPR活動】では小学校等の教育施設に働きかけることにより、次世代を担う子供や親に「水を大切に使う」という意識を育んでもらえるような環境教育の役割を果たしていきます。
また、桶風呂の活用を提案することも視野に入れ、「桶風呂文化を現代社会に活かす」ための取り組みを進めていきます。